平成23年度事業計画
1.事業概要
 3月11日、日本列島を揺るがした「東日本大震災」は未曾有の被害を全産業にもたらしました。
地震、津波、原発事故などで東日本の生産拠点は麻痺状態となり首都圏への電力供給も長期に亘り輪番停電が続く見通しから、被災を免れた中部地方以西へ生産のシフトが予想されています。
 08年のリーマンショック後に取り組んできた合理化や経費削減でコスト構造が改善し、アジアなど新興国の需要拡大が加わり、経済の自律的回復が軌道に乗りかけたところに巨大地震が起き、円が16年ぶりに最高値を更新し、東日本の生産設備、社会インフラが壊滅的被害を受けたことにより産業界全体全体の製造原価の上昇が見込まれるなか、円高による輸出採算の悪化も加わることを想定すると23年度の景気動向には厳しいものがあります。
 当地区では受注高の70%強を占める自動車生産の動向に大きく左右されるところですが、関東地区の輪番停電による生産シフトの進展次第で業況の振幅が大きくなるものと考えられます。
歴史的に自然災害や敗戦などに直面した日本は強い復元力を示してきましたが、本格生産に至るまでには尚、相当の時を要するものと思われます。
 企業浮沈の決め手は、最新設備ではなく、人の力にあります。企業を永続的に発展させるためには、「中核となるリーダーを常に育成し続けること」が不可欠ですが、企業における人材育成は、時間も手間もかかり一朝一夕とはいきません。当組合が取り組んでいる「金属熱処理チャレンジャー講座」をはじめ「熱処理入門塾」「中堅技術者養成講座」及び「技能検定講習会」「ISO内部監査員養成講座」等を通じて「人は城、人は石垣、人は堀」たる人材の育成により、磐石な事業基盤構築の一助となるよう努めます。組合事業遂行のため、関係行政機関及び諸団体と密接な連携を諮り着実に成果を高めて行くとともに組合活動の活性化を通じて会員相互の協調、連帯を深めて行く事業推進に傾注して行きます。
2.重点事業方針
(1) 組織の拡充強化(組合員、賛助会員の増強など)を図る。
(2) 経営及び技術の改善向上、産業振興、環境保全、品質管理等、多岐に亘る情報の提供に務める。
(3) 「金属熱処理チャレンジャー講座」の充実を図り運営を円滑に実施する。
(4) 若年及び中堅技術者向け講座の開設でチャレンジャー講座に繋げ、一貫した教育体系を創る
(5) 技能検定実技試験会場の運営を公正かつ円滑に実施する。
(6) 「技術サロン」「技能士を称える会」「技能検定講習会」等を通じて熱処理技術者のスキルアップを図る。
(7) 次世代の後継者の育成を念頭に、青年部会の活動を積極的に支援する。
(8) 組合の財務基盤を充実させる。
(9) 組合ホームページの充実に務め閲覧者の増加を図る。
(10) 組合主要行事(総会、熱処理研修会、新年賀詞交歓会)に於いて情報交換と会員相互の協調、融和を図る。